最終更新日:2022年09月09日
水産業
令和3年度 離島漁業再生支援交付金による取組概要
1.集落の状況及び集落協定の概要
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都道県名:鹿児島県
市町村名:南種子町
島名:種子島
協定締結集落名:南種子集落
交付金額合計:6,254,675円
(1)基本交付金:6,254,675円
(2)新規就業者特別対策交付金:0円
協定参加世帯数:36世帯、36人(うち漁業世帯36世帯、36人)
2.協定締結の経緯
南種子町は3方を海に囲まれ優良な漁場が多く,これまで漁業世帯個々が海域環境の管理を行っている現状にあったが,近年水産資源の減少や魚価の低迷,また漁業者の減少や高齢化等の課題を抱えているため,水産資源の豊富な優良漁場の形成や,魚価の安定化を図ることなどを目指して,離島漁業再生支援交付金による漁業再生活動に取組むこととした。
3.取組の内容
①漁場の生産力の向上に関する取組状況
近年,魚介類の漁獲量が減少している状況のため,カナコ篭・イカ柴の投入によるイカの産卵場・育成場の整備,藻場増殖プレート等の設置・移設による藻場の再生,サメ駆除による資源管理,種苗放流等,漁場の生産力の向上に関する取組を実施することにより,地域漁業の活性化を図ることを目指した。
②漁業の再生に関する実践的な取組状況
今年度も魚の出前授業を熊毛のさかな魅力発見・発信委員会と共同で行った。また,生産・流通に関する取組としてソデイカ漁の先進事例視察を行った。
③新規就業者に係る取組状況
今年度は,取組なし。
4.取組の成果
交付金交付対象漁業者所得平均 2,088千円
漁業集落漁業就業者数 36名
①漁場の生産力の向上に関する取組の成果
イカの産卵場・育成場の整備事業については,昨年度損傷したカナコ網の購入により、再設置を行った。アオリイカの水揚高は年々減少傾向にあるが、産卵場の整備において漁獲高の維持もしくは、今後の漁獲高向上につなげるべく、今後も継続して取り組むことが大事である。
藻場増殖プレートについては,広田浦から牛野浦・砂坂浦に移設設置し,プレートの追跡調査も実施した。追跡調査においては、藻場の発生場所はこれまでとほぼ変わらず、発育が悪いように見られた。また、ホンダワラ類の種苗ブロックを2年ぶりに牛野浦に設置した。また、今年度も藻場保全のためアメフラシの駆除に取り組んだ。今後の藻場増殖・再生への効果を期待したい。
サメ駆除については,集団駆除を6回実施した。操業での駆除3匹,買上134匹,合計137匹のサメを駆除した。
昨年に比べ、駆除数が減ったが、依然として漁業被害が多い。近年、1・2月の釣時期にも被害が出るようになっており、サメの活動が一年中になっているようだ。今後も駆除のポイント・時期の選別を行い、定期的に実施し漁場の保全を図ることで,生産力向上に繋げる必要がある。
種苗放流については,クエの稚魚を2,300尾放流した。今後の水揚げに期待したい。
②漁業の再生に関する実践的な取組状況
今年度は、昨年に続きコロナ禍の影響で、おさかな祭りが中止となった。魚食普及活動として大川小学校で魚の出前授業を行った。地元で採れる魚を自分たちでさばいて食べる事によって、魚に興味を持ってもらう事ができ、将来にわたっての、町内や島内での消費拡大につなげることができた。
先進事例視察については,近年の海水温上昇により、ソデイカが種子島近海で漁獲できないか試験操業を行う目的としてソデイカ漁の旗流漁業の研修視察を奄美大島、瀬戸内漁協にて行った。また、研修結果の報告や検討会を行った。次年度にて試験操業を行い新たな漁法として定着できるよう期待したい。
【藻場増殖プレート移設・追跡調査】 |
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【サメ駆除】 |
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【種苗放流】 |
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【魚食普及】 |
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5.その他
平成28年度の取組概要(PDF)
平成29年度の取組概要(PDF)
平成30年度の取組概要(PDF)
令和元年度の取組概要(PDF)
令和2年度の取組概要(PDF)